会話できるAIサービス8選!接客での活かし方や仕組みについて解説

現代では、会話で接客してくれるAIサービスが活用され始めています。
店舗・接客系のサービス業を展開する企業のなかには、人手不足やサービスの均一化、顧客データの活用などに課題を感じている企業も多いと思います。会話できるAIサービスを導入することで、これらの課題を解決できるかもしれません。
そこでこの記事では、おすすめの接客AIサービス8選を紹介するとともに、AIが会話できる仕組みなどについて解説します。
会話できるAIとは?
会話ができるAIとは、まるで人と会話しているような応対ができる人工知能(AI)のことで、対話型AIとも呼ばれています。
カスタマーサポートやセールスなど接客シーンに導入することで、顧客体験や従業員体験を向上できます。
対話型AIの活用例
対話型AIは、以下のような接客シーンで活用されています。
- 飲食店での注文受付やレジ対応
- 商業施設での営業時間や店舗、商品情報の案内
- コールセンターでのカスタマーサポートの自動化
- ホテルや旅館でのAIによる受付やチェックアウトの支援
- 官公庁や観光施設でのAIによる案内
このほか、医療や介護、教育の現場においても導入が進んでおり、接客サービスにおけるタスクやジョブ(顧客が商品やサービスを利用する背景にある欲求)の解決は、近い将来AIに代替できるようになると考えられています。
AIが会話できる仕組み
会話できるAIは、機械学習(ML)1)や自然言語処理(NLP)2)などの技術を組み合わせて構築されます。AIが会話する流れは以下の通りです。
- 人の言葉を音声認識して、テキストデータとして処理する。
- テキストデータを主語、動詞、形容詞、副詞などの小さな構成要素に分解して言葉の意味や構造を理解する。
- 適切な応答をテキストで生成する。
- 音声合成技術を使用して生成したテキストを自然な音声に変換して会話を進行する。
- 会話データを蓄積してユーザーのパターンを分析する。
このように、AIは人との会話を繰り返すことで学習し、より自然な回答や適切な応答ができるようになります。
1)機械学習(ML):AIの1つの要素。人間が経験から学ぶように、機械がデータから学習する。
2)自然言語処理(NLP):音声やテキストデータを分析して言葉の意味や構造を理解し、それに応じて適切な応答を生成する。
会話できるAI導入時に必要なこと
企業が会話できるAIを導入するには、システム制作とシステム連携が必要です。
システム制作
会話できるAIサービスのシステムを作る必要があります。システムを作るときには以下のような作業が必要になります。
AIのカスタマイズ
以前は、AIに会話を学習させるために大量のデータを必要としていました。しかし現在は、大規模言語モデル(LLM)3)や生成系AI(ジェネレーティブAI)4)により、会話の設計や学習データ、テストデータ、感情に基づく応答の書き換えなどを効率的に行えるようになりました。
ただ、業務内容によってはシナリオ設計が必要になる場合もあります。
UI設計
会話の文脈に合わせて画像やタッチメニューを表示する設計や、マイクから認識された音声および、AI発話内容を表示するリアルタイムテキスト(RTT)の画面を設計する必要があります。
ユーザーが使いやすい設計やデザインが重要になります。
アバター設計
AIサービスにはデフォルトアバターが設定されていることが多いですが、企業のコンセプトやブランドイメージに合ったオリジナルアバターや公式キャラクターをを使用したい場合は、AIのアバター化することが必要です。
3)大規模言語モデル(LLM)…大量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理のモデルのこと
4)生成系AI(ジェネレーティブAI)…文章生成・音楽生成・図面生成など、0から1を生み出すAIのこと
システム連携
会話できるAIと各種システムを連携することにより、顧客の趣味嗜好や購買単価などのデータを詳細に分析できます。
以下は会話できるAIと連携できるシステムの例です。
- POSデータ
- CRM・MAツール
- 予約・受付管理システム
- 顧客・商品データベース
データの分析結果をマーケティング施策に活かすことで、来店客数、購買率、平均客単価などのKPIをより高めることができるでしょう。
会話できる接客AIサービス8選
ここからは、会話ができる接客AIサービスを紹介します。
1.ライフトーク
ライフトークは、独自の自然言語対話誘導と共感アルゴリズムを搭載している対話型AIエンジンです。
AIが会話しながら人に共感するには、相手のことを知らなければなりません。そのために、自然言語を理解するのはもちろんのこと、音声によって体調や感情まで認識できる機能を備えています。
製品の特長
- 共感アルゴリズム
- 音声病態分析
- 音声感情認識
- 人工自我システム
導入実績
- 東急リバブル(不動産)
- 高齢者向けサービス創出プロジェクト(介護)
2.AIさくらさん
AIさくらさんは、官公庁や駅のデジタルサイネージで多く導入されているAIアバター接客システムです。
ユーザーの問いかけから、ユーザー属性(年齢・表情・性別)を判別して、音声やテキスト、画像、動画で最適な案内をする技術で特許を取得しています。
製品の特長
- 4ヵ国語対応
- 業務系システムとの連携済みの製品を販売
導入実績
- 最高裁判所(官公庁)
- JR山手線(鉄道)
- 関西大学東京センター(教育機関)
3.LinKa
LinKaは、営業活動の支援に特化したAIアバター接客システムです。
シナリオ構築によって複雑な商談も自動化できます。また、有人切り替え機能も搭載しているため、必要に応じて商談をAIから担当者に引き継ぐことができます。
製品の特長
- 専門会話によるコンサルティング
- 対話型学習と連携して精度を向上
導入実績
- プロトコーポレーション(中古車)
- 大東建託パートナーズ(不動産)
4.AI Avatar AOI
AI Avatar AOIは、メタバースプラットフォームのVRChatで運用できるAIアバター接客システムです。
ユーザーの問い合わせから、ブース内に設置したポスターなどのオブジェクトに誘導し、クリックを促すなどができます。将来的には金融機関のタッチポイントの在り方を大きく変革することを目指しています。
製品の特長
- メタバース空間の来訪者応対
- 人間らしい自然な動きでユーザーエクスペリエンスを向上
導入実績
- 三井住友フィナンシャルグループ(金融)
5.AmiAgent
AmiAgentは、ビジネスに利用できるデバイスをシームレスに引き継げるAIアバター接客システムです。
AIでの自動回答や電話、チャットなど、各種システムを自由に連携して、状況やニーズに応じた適切なカスタマーコミュニケーションを実現します。
製品の特長
- 音声認識技術AmiVoice搭載
- AI対話エンジンAOIによる自動対話
導入実績
- 三菱UFJ銀行(銀行)
- レオパレス21(不動産)
6.RICOH Chatbot Service
RICOH Chatbot Serviceは、Excelで作ったQ&Aデータを読み込むだけで利用できるAI型チャットボットです。担当者が回答していた問い合わせへの返答をすべてAIが行ってくれます。
業種別のテンプレートが用意されているため、手間をかけずに誰でも簡単に運用を開始できます。
製品の特長
- AIがQ&Aの修正箇所を見つけて改善案を提案
- 使い慣れたExcelでデータ管理
導入実績
- Aコープ東日本(小売)
- アイエスエイ(教育サービス)
7.PKSHA Chatbot
PKSHA Chatbotは、数行のタグをWebサイトに埋め込むだけで運用を開始できるAI型チャットボットです。
5,500万ユーザーによる3億回超えの対話履歴を反映できるため、少ない学習データで高い精度を実現します。また、1つの対話エンジンで複数のWebページやLINE、Microsoft Teamsなどのインターフェースに連携・実装できます。
製品の特長
- 自動FAQ生成機能
- RPA連携でワークフローの自動化も可能
導入実績
- NTTドコモ(通信)
- 住友生命(保険)
8.KARAKURI
KARAKURIは、高い回答精度を誇るAI型チャットボットです。
ユーザー自身が問題解決できるように誘導することで、問い合わせが増加しても品質を落とさず運用できます。また、会話の中で資料請求やセミナー申し込み、キャンセル理由などのフォームへの誘導も可能です。
製品の特長
- 機能拡張、外部連携の柔軟性が高い
- サイレントカスタマーと接点の獲得
導入実績
- メルカリ(フリマサービス)
- プレミアムウォーター(小売)
会話できるAIで接客を最適化するなら「接客オンデマンド」
会話できるAIで接客業務を最適化するなら、接客・受付業務のデジタル化を実現する接客オンデマンドがおすすめです。
接客オンデマンドでは、対話型AIであるライフトークの導入から、アバターやバーチャルルームの制作、運用サポートまでワンストップでサポートします。
接客オンデマンドのサービスメニュー
接客オンデマンドでは、会話型AIの導入や運用に関して手厚いサポートを実施しています。
- システム導入:環境構築、接客シナリオ設計、CV設計 他
- オペレーション構築:店頭端末の設置、顧客動線を見える化、最適な商品配置 他
- 運用代行:オペレーターの採用、管理
- プロモーション企画:Webサイト制作、アバター作成、POP・什器デザイン、広告運用 他
接客オンデマンドは、業種・業界を問わず、幅広い領域で新たな顧客体験とコミュニケーション改革を支援します。
まとめ
AIの発展に伴い、会話できるAIサービスは全世界的に普及していくことが予測されます。今まで自動化が難しいとされてきた複雑な業務も、近い将来AIにすべて任せられるかもしれません。
接客オンデマンドは、AIによる接客や受付の業務を効率化するとともに、オンライン接客やバーチャルショップ、ロボティクスなども活用して、企業DX推進やCVの改善、人手不足の問題を解消します。
実現したい運用や状況に応じて最適なスケジュールや工程、サービスを提案します。どうぞお気軽にお問い合わせください。